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この記事で分かること
Ubuntu(Linux)版のVPS(仮想専用サーバー)で、MT5のEA(自動売買プログラム)を動かしている筆者が、メモリの使用量を約2日半、記録した結果です。
- 記録のしかた
- メモリの使用量と、使える残りの数字
- スワップ(メモリの代わりに使われるディスク)の使われ方
- 時間がたつと、使用量がどう動いたか
- 自分のVPSで、メモリの使用量を確かめる方法
- 筆者が確かめていないこと
本記事の方針: 筆者自身の体験と、筆者のVPSで記録した数字、Ubuntuの一般的なコマンドの使い方だけを書いています。特定のサービスの料金やスペックは扱いません。数字は筆者の環境で記録したもので、ほかの環境でも同じになるとは限りません。
先に結論
筆者の環境(メモリが2GBのプラン)では、MT5とEAを動かしたまま約2日半記録した範囲で、EAが止まることはありませんでした。使える残りも、359MiBを下回りませんでした。
ただし、メモリに大きな余裕がある状態ではない、と筆者は受け取っています。
- 使用量: 692〜1,165MiBでした。メモリの合計は1,958MiBです。
- 使える残り: 最も少なかったのは359MiBで、これは筆者が接続してブラウザを開いていたときの値です。それ以外の時間は、690MiBを下回りませんでした。
- スワップ: 記録した351回のすべてで、1,100MiB以上が使われていました。
これは筆者のひとつの環境で、約2日半の記録です。もっと長い期間や、別の使いかたでも同じになるとは言えません。
筆者の環境
- VPS: シンクラウドデスクトップ for FX(Ubuntu版のスタートアップ。メモリが2GBのプラン)
- OS: Ubuntu 22.04.4 LTS
- Wine(Windows用のソフトをUbuntuで動かす仕組み): 9.0
- 動かしているもの: EAを動かしているMT5をひとつ(EAは1本)
- 接続に使っているもの: 自宅のWindowsパソコンの「リモートデスクトップ接続」
OSとWineのバージョンは、VPSの端末で、筆者が2026年10月6日に確認した表示です。
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VPSのメモリの使用量を確かめる方法
筆者がメモリの使用量を確かめたり、記録したりするのに使った方法です。Ubuntu版のVPSの端末(ターミナル)で使います。
その場で確かめる
- 自宅のパソコンから、VPSにリモートデスクトップで接続する
- VPSの中で、端末(ターミナル)を開く
- 「free -m」と入力して、Enterキーを押す
- 「uptime」と入力して、Enterキーを押す
表示の見方は、次のとおりです。
- free -m: 「Mem」の行がメモリ、「Swap」の行がスワップです。単位はMiBです。「total」が合計、「used」が使用、「available」が使える残りの目安です。「free -h」と入力すると、GiBなどの読みやすい単位で表示されます。
- uptime: 「up」のあとが、VPSが起動してからの時間です。「load average」のあとの3つの数字が、直近1分・5分・15分の負荷の平均です。
10分ごとに記録する(筆者のやり方)
1回だけ見ても、そのときの値しか分かりません。筆者は、Linuxの定期実行の仕組み(cron)に1行を登録して、10分ごとに、次の内容をホームフォルダの「mem_log.txt」というファイルに書き足しました。
- 日時(date)
- メモリとスワップの状態(free -m)
- 起動してからの時間と負荷の平均(uptime)
- メモリを多く使っているプログラムの上位5つ(ps)
筆者のVPSの端末には、リモートデスクトップ越しに貼り付けができませんでした。そこで、この1行を登録する小さなスクリプトを用意して、Googleドライブ経由でVPSに移し、端末で「bash memlog.sh」と入力して実行しました。端末に貼り付けができる環境なら、「crontab -e」で設定を開いて、1行を書き足す方法もあります。
記録を見るときは、mem_log.txtを開くか、端末で「tail -n 12 ~/mem_log.txt」と入力して、最後の部分を表示します。筆者は、ファイルをGoogleドライブ経由でパソコンに移してから、数字を集計しました。
VPSとパソコンのあいだでファイルを移した方法は、次の記事にまとめています。
記録をやめるときは、「crontab -e」で設定を開いて、追加した1行を消して保存します。筆者は、この記事を書いている時点では、記録を続けています。
どう記録したか
- 期間: 2026年10月7日の22時29分から、2026年10月10日の8時40分まで(約58時間)
- 間隔と回数: 10分ごとに、351回。10分を超える欠けはありませんでした。
- 記録した内容: 日時、メモリとスワップの状態(freeコマンド)、VPSが起動してからの時間と負荷の平均(uptimeコマンド)、メモリを多く使っているプログラム5つの名前
- 動かしていたもの: EAを動かしているMT5はひとつで、EAは1本です。VPSには、ほかにもMT5が入っていますが、記録の期間中にほかのMT5を起動していたかどうかは、確かめていません。
- 実行のしかた: Linuxの定期実行の仕組み(cron)で、自動で記録しました。筆者のVPSの端末には、リモートデスクトップ越しに貼り付けができなかったため、記録用の小さなファイルを作り、Googleドライブ経由でVPSに移して実行しました。
数字の単位はMiB(メビバイト)です。1GiBは1,024MiBで、メモリの合計1,958MiBは、約1.9GiBにあたります。スワップの合計は4,095MiB(約4.0GiB)でした。
記録した数字
| 期間 | 記録の回数 | 使用(MiB) | 使える残り(MiB) | スワップの使用(MiB) |
|---|---|---|---|---|
| 10月7日の夜(22時29分から) | 10 | 861〜1,165 | 359〜860 | 1,332〜1,457 |
| 10月8日 | 144 | 858〜1,013 | 706〜860 | 1,301〜1,371 |
| 10月9日 | 144 | 725〜1,029 | 690〜993 | 1,100〜1,445 |
| 10月10日(8時40分まで) | 53 | 692〜770 | 882〜1,033 | 1,102〜1,172 |
| 全体 | 351 | 692〜1,165 | 359〜1,033 | 1,100〜1,457 |
最初の2回(10月7日の22時29分と22時30分)は、筆者が接続して、ブラウザ(Chrome)を開いていたときの記録です。使用が1,165MiBと1,162MiB、使える残りが359MiBと363MiBでした。この2回を除いた349回では、使用が692〜1,029MiB、使える残りが690〜1,033MiBでした。
数字の見方は、次のとおりです。
- 使用量: 中央値は921MiBで、合計の半分弱でした。最大の1,165MiBでも、合計の6割ほどです。
- 使える残り: 中央値は796MiBでした。筆者が接続してブラウザを開いていたときは、使える残りが360MiBほどまで減っていました。
- スワップ: メモリが足りなくなったときなどに、ディスクをメモリの代わりに使う仕組みです。使われているからといって、すぐに問題になるとは限りません。ただ、筆者のVPSでは、記録のあいだ、いつも1GiB以上が使われていました。メモリに大きな余裕がある状態ではない、と筆者が受け取っているのは、このためです。
- VPSの再起動: 記録のあいだ、VPSは再起動していません。起動してからの時間は、記録の最初が30日、最後が32日と10時間ほどでした。
時間がたつと、使用量がどう動いたか
使用量は、ゆるやかに増えて、あるとき、まとまって下がる動きをしていました。
- ゆるやかに増える: 10月8日は、0時台から8時台までの1時間ごとの平均が約875〜900MiBで、15時台と16時台は約1,000MiBでした。
- まとまって下がる: 10月9日の14時00分から14時10分のあいだに、使用が1,000MiBから929MiBに下がりました。17時00分から17時10分のあいだには、957MiBから729MiBに下がり、スワップも1,445MiBから1,100MiBに下がりました。
17時ごろに、筆者がリモートデスクトップを切る操作はしていません。下がった理由は分かりません。同じ時刻の記録では、リモートデスクトップ用のプログラム(表示は「gnome-remote-de」)の使用量が、約240MiBから約80MiBに減っていました。ただ、これが原因かどうかは、確かめていません。
メモリを多く使っていたプログラム
記録のたびに、メモリを多く使っている上位5つの名前を残しました。ほとんどの回で上位に並んでいたのは、次の名前です。
- gnome-shell(Ubuntuのデスクトップの画面を動かすプログラム)
- gnome-remote-de(リモートデスクトップ用のプログラム)
- gnome-software(ソフトウェアの管理画面)
- systemd-journal(システムの記録を管理するプログラム)
- main
上位5つの名前のなかに、MT5やWineだと分かる名前はありませんでした。MT5がどの名前で表示されるのかは確かめていないため、MT5自身がどのくらいメモリを使っているかは、この記録からは分かりません。mainがどのプログラムなのかも、確かめていません。
負荷の平均(load average)
負荷の平均は、CPUがどのくらい混んでいるかの目安です。記録した直近1分の値の最大は、10月8日が4.03、10月9日が3.43でした。10月10日の6時から8時40分までは、最大が0.65で、中央値は0.09でした。
ただし、10月9日の13時ごろからは、金曜の日中や夜でも0.5〜1前後の時間が続いていて、理由は確かめていません。CPUのコアの数と使用率は確かめていないため、この数字から、CPUに余裕があるかどうかは判断していません。
筆者が確かめていないこと
- MT5自身のメモリの使用量: 上位5つの名前から、MT5を見分けられていません。
- 記録の期間中にMT5が増減したか: EAを動かしているMT5のほかに、ほかのMT5を起動していたかどうかは、確かめていません。
- 接続している時間と、していない時間の違い: 記録には、リモートデスクトップで接続しているかどうかは残っていません。分けた集計は、していません。
- 使用量が下がった理由: 10月9日の14時と17時の低下の理由は、分かっていません。
- CPUの使用率とコアの数: 負荷の平均の数字だけを記録しました。
- もっと長い期間の動き: 記録は約2日半で、土日をまたいだ長い期間は確かめていません。
- チャートやEAを増やしたときの動き: 筆者が動かしているのは、EAを動かしているMT5ひとつ、EA1本だけです。
- Windows版のVPSとの違い: 筆者はWindows版を使っていないため、確かめていません。
メモリ2GBで足りるか迷っている人へ
筆者の環境では、メモリが2GBのプランで、MT5とEAを約2日半動かし続けられました。ただし、使える残りは多くなく、スワップも、いつも使われていました。
自分の場合にどうなるかは、動かすMT5やチャート、EAの数で変わります。筆者が接続してブラウザを開いていたときは、使える残りが減っていました。接続して、ブラウザなどを開く使いかたをする場合は、その分も考えておいてください。余裕を持たせたい場合は、メモリが大きいプランも合わせて検討してください。
申し込みの前に、利用するVPSのスペックと料金を、公式ページで確認してください。筆者が契約しているサービスの料金とスペックは、次の記事に載せています。
まとめ
筆者の環境(Ubuntu版、メモリが2GBのプラン)では、MT5とEAを動かしたまま、メモリの使用量を約2日半、10分ごとに351回記録しました。使用は692〜1,165MiB、使える残りは359〜1,033MiBで、EAは止まりませんでした。スワップは、いつも1,100MiB以上が使われていて、メモリに大きな余裕がある状態ではない、と筆者は受け取っています。数字は筆者のひとつの環境のもので、短い期間の記録である点は、ふまえて読んでください。
VPSを再起動したあとに、MT5が自動で立ち上がるかを確かめた記録は、次の記事にまとめています。
Ubuntu版にMT5を入れた手順と、VPSの比較は、次の記事にまとめています。
- Ubuntu版のVPSでMT5は動く?入れた手順と、動かしている環境の記録
- FX自動売買のVPS比較|Windows 2GBプラン4社の料金とスペック【2026年】
- EAを動かすのにVPSは必要?自宅PCとの違いと選び方
ご注意: 本記事は筆者の個人的な体験にもとづくもので、投資の勧誘や、特定のEA・運用方法の有効性を保証するものではありません。投資の判断は、ご自身の責任で行ってください。


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